趣味や愉しみ

東京散歩Vol.4/油かけ大黒天神

いま話題になっている東京のスポットやイベントに行き、リポートしていく不定期企画「東京散歩」。お地蔵様に水をかけてお参りしたことはあっても、大黒様に油をかけたことなんてないのでは? 小伝馬町には、都内では、おそらく唯一の「油かけ大黒天神」という大黒様があるそうです。

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油まみれとなった大黒様/撮影:弓削ヒズミ

油をかけてお参りする大黒様

巣鴨「とげぬき地蔵尊」や、目黒不動の「水かけ不動尊」など、像に水をかけながら祈願するスポットはご存知かもしれませんが、水ではなく、なんと「」をかけてお参りする大黒様があります。油かけ大黒天の由来には、諸説あって、油売りの商人が道端の石像に誤って、売り物の油をかけてしまい、その後、商売繁盛に恵まれたことから始まったといわれています。

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ひしゃくで油をすくい、大黒様に3回かける/撮影:弓削ヒズミ

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油をかけるのは、ちょっと罪悪感もあるが、読者の皆様の健康をお願いしてきた/撮影:弓削ヒズミ

油かけ大黒天を祀る神社仏閣は全国にありますが、都内では、中央区小伝馬町「身延別院」にある「油かけ大黒天神」が唯一のようです。ここの大黒天は、戦後、昭和の名優・長谷川一夫さんの奥様が、油かけ天神を夢に見て、東京に祀るようにとお告げを得たことからお祀りされました。商売繁盛、開運、安産の御利益を求め、ひしゃくで油をかけて祈願する人が訪れます。

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参拝のやり方は丁寧に書かれているので、その通りにやってみよう/撮影:弓削ヒズミ

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身延別院は、江戸時代の小伝馬町牢屋だった場所に建立されたお寺。牢獄には、反幕府の志士や、浄瑠璃や歌舞伎でおなじみの八百屋お七も収監されていた/撮影:弓削ヒズミ

日本橋・銀座でのお買い物帰り、ちょっと足を伸ばしてお参りしてみませんか。

文・写真=弓削ヒズミ(編集部)2017年7月5日取材


身延別院
場所=東京都中央区日本橋小伝馬町3-2
交通=東京メトロ日比谷線「小伝馬町」駅4番出口から徒歩約1分

※駐車場はありません。できるだけ公共の電車・バスなどをご利用ください。

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