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区民が参加するシニア向け情報サイト「シニアナビねりま」

練馬区のシニア向け情報サイト「シニアナビねりま」では、シニア世代がレポーターとして取材に同行する「サポーター制度」を導入しています。掲載記事には、シニア世代の目線が活かされ、ほかの情報サイトとは一線を画した切り口となっています。

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シニアの社会参加を後押しする情報を発信

シニアナビねりま」は、2010年、シニアの社会参加のきっかけづくりや、区内で活動しているシニアの支援を行うことを目的に、練馬区が開設した情報サイトです。区内の施設・サービスから、シニアのサークルやボランティア活動情報まで、幅広い情報が網羅されています。

このサイトの特徴である「サポーター」とは、運営に協力するシニアのホームページ運営協力員のことです。毎年、練馬区に暮らす50〜80代の男女10名が公募によって選出されます。サポーターは、おもに区内各地を訪問し、お話をうかがったり実際に体験したことを「サポーター体験記」にまとめます。

サポーターが参画することで、シニア世代の視点が取り入れられ、記事にはシニアの等身大の意見が反映されます。サイトを管理している練馬区高齢社会対策課いきがい係によると、「シニアナビねりま」は、行政と区民との協働運営によって、シニア世代の社会参加を後押ししていきたいとのことです。

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サポーター体験記の取材一例「防災学習センター応急手当体験」/提供:練馬区高齢社会対策課

人生の深みのある提案は、シニアならでは

サイトの制作運営スタッフに、サポーター参加の様子を伺いました。

「50〜80代まで幅広い年代のサポーターの皆さんからの企画提案は、いつも楽しみです。それぞれ違った視点で、興味の対象の奥深さには、シニアならではの人生の深みを感じます」

取材に参加したサポーターの皆さんは、それぞれ個性的でさまざま。原稿や取材後記の執筆から文章校正までかかわり、1本の記事を作り上げていきます。

取材は、観光スポットや施設見学、ブルーベリー摘みやイベント参加などの体験型取材もあれば、行政の施策や制度について専門部署にじっくりと話を聴く取材などもあり、なかには、国会議事堂の見学ツアーや、日本橋の巡回バスなど、練馬区以外の取材もあります。

「どれも思い出に残る取材ばかりです。取材中のサポーターさんの笑顔が最高です!」と語ってくれました。

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サポーター体験記の取材一例「ベーカリー取材」/提供:練馬区高齢社会対策課

地域とのつながりの大切さから参加

平成28年度サポーターとして参加された1人、ニックネーム「かぐや姫」さん。みどりのまちづくりセンター、街かどケアカフェこぶし、日本銀行、石神井公園ふるさと文化館、四季の香ローズガーデンなどの取材に同行しました。

かぐや姫さんは、20年近く練馬区に住みながら、在職中は、自宅と職場の往復だけで地元のことを知らずに過ごしてきたといいます。4年ほど前にお父さまが亡くなり、介護の手が離れたところで、練馬区ではどのような活動を行っているのか知りたいと思ったそうです。また、東日本大震災の後、地域とのつながりの大切さに気づいたのも参加の動機の一つだとか。

数多くの行政サービスがあるなか、そのサービスと、サービスを必要としている人を結びつけるような存在が少ないと言う、かぐや姫さんは、『シニアナビねりま』に参加することで、その結びつける役割の手伝いができればと思ったそうです。

サポーターとして参加した感想を伺ったところ、「サポーター制度は、参加者にとって負担のないカタチで無理なく活動できるし、なおかつ、サポーターの興味とか関心を重んじてくださいます。本当にやらせてもらってよかったし、ありがたいと思っています」と語ってくれました。

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サポーター体験記の取材一例「練馬清掃工場見学(屋上より)」/提供:練馬区高齢社会対策課

取材を通して、行政と区民がひとつとなって、シニア世代を応援する姿勢が伝わってきました。これから社会参加を考えているシニア世代の人は、一度、「シニアナビねりま」にアクセスしてみてはいかがでしょう。

文=弓削ヒズミ(編集部)2017年5月取材


《協力》
シニアナビねりま

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