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グループリビングという選択肢

いまは夫婦揃って自宅で暮らしているけれども、もしも、パートナーに先立たれてしまい1人になってしまったら、どこに住んでいいのか考えたことはありませんか? シニアだから、老人ホーム? サ高住? グループホーム? だけど、まだまだ自立して生活できるだけの元気はある。そんな時、「グループリビング」という選択肢もあることをご存知ですか。

jb2017-02-06-groupliving

イメージ/写真:素材辞典

自立できるシニアが共同で暮らす高齢者版シェアハウス

介護の必要はなく、自立した生活もできるシニアでも、一人暮らしや、夫婦ともに高齢の場合は、暮らしに不安を感じることも多いのではないでしょうか。そうした人たちは「グループリビング」を検討してみるのもいいかもしれません。

「グループリビング」とは、ひとことで言えば、高齢者版シェアハウス。10名程度の少人数による共同生活です。お互いに家事を行ったり、一緒に食事をとったり、助け合いながら暮らしていきます。

老人ホームのような決められたスケジュールはあまりなく、一つ屋根の下に住みながらも、プライバシーは尊重されます。同世代に囲まれ、いままでのような「普段の生活」を続けられるのが大きな特長といえます。

90年代ごろから広まりはじめた「グループリビング」は、まだ試行錯誤な部分も多いようで、施設ごとに運営方法が異なっています。

ただ、全般的にみると、最初に入居初期費用(数10万?数100万円)と、家賃およびサービス利用料として月額(およそ10数万円)を支払うところが多く、入居後、介護が必要となった場合は、自治体や地域の支援を受けながら生活できるところもあります。また、入居には審査などもあるようです。

もし何かあっても、相談できる、頼れる仲間がいる。それだけでも充分なメリットではないでしょうか。生涯を介護なしで生活を続けたいと思う人にとっては、この環境は見逃せないのでは。

文=弓削ヒズミ(編集部)

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