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かわいい孫に好かれたい②
祖父母世代とママ世代・孫世代

孫は、こどもと違って育てる責任がないので手放しでかわいいもの。でも、いろいろと、とまどうことも多くて…。

祖父母世代とママ世代・孫世代

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自治体が祖父母世代に向けてつくった「孫育て」本

祖父母世代が、孫のお守りをするときのポイントをまとめた、自治体作成の小冊子が注目を集めています。

今年1月に作成された「さいたま市祖父母手帳」(発行:埼玉県さいたま市 子ども未来局 子ども育成部 子育て支援政策課/編集・デザイン:株式会社東京法規出版/2015年)は、メディアで紹介されて話題となり、全国から手帳が欲しいという問い合わせが殺到したそうです。

「さいたま市祖父母手帳」は、さいたま市在住以外のひとも、ウェブサイトから電子書籍版として見ることができます。
http://saitama.bss-net.jp/archives/30000160129004/_SWF_Window.html

自治体が勧める「孫育て」サポート

ほかの自治体を調べてみたところ、以下のものがありました。それぞれ、ウェブサイトで読むことができます。

「地域と家族の孫まご応援ブック」
(発行:神奈川県横浜市こども青少年局企画調整課/2016年)
http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/magobook2803.pdf

「孫育てガイドブック ?孫でマゴマゴしたときに読む本?」
(発行:岐阜県健康福祉部 子育て支援課/制作:NPO法人くすくす/2016年)
http://www3.pref.gifu.lg.jp/pref/kosodateoen/wp-content/uploads/2016/04/magoikkatsudl.pdf

「じぃじ・ばぁばのための孫育て応援ブック ?うちの子も、よその子も地域ぐるみで応援しましょう?」
(発行:広島県健康福祉局こども家庭課・広島県プラチナ世代支援協議会事務局/2014年)
https://www.ikuchan.or.jp/images/mago.pdf

「まごぼん。」
(発行:香川県三豊市健康福祉部子育て支援課/制作:NPO法人すくすく/2015年)
http://www.kokoemi.jp/div/fellow/pdf/magobon.pdf

「子育てサポート・孫育て手帳」
(発行:熊本県/編集:熊本県子ども未来課/2015年度)
http://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=3&id=14736&sub_id=1&flid=58266

読んでみて、共通しているのは、「孫」とは自分の孫のことだけを指しているのではなく、地域ぐるみで、祖父母世代が孫育てをサポートする仕組みをつくっていきたいということのようです。

子育ての常識が変化している

晩婚化が進んだことにより、子育ての時期には親が高齢になっていたり、両親が遠方にいてサポートを受けられない夫婦を、地域の祖父母世代がサポートすることには、様々なよい点があるそうです。

そう聞くと、祖父母世代は、子育ての先輩として一肌脱ごうとがんばってしまうそうですが、その前に、医学の進歩や生活スタイルによって変化している、「子育て常識の今昔」を知っておいたほうがよいと、各自治体の小冊子に書いてあります。

一例を示すと、祖父母世代には常識だった「抱き癖がつくので、あまり抱っこしないほうがよい」とか「こどもは日光浴を十分させたほうがよい」なども、いまは違う考え方になっています。

そうしたことを知らずに実行すると、ママ世代は「それは違うのに」と思いながらも、遠慮して言えずストレスになったり、嫁姑間のトラブルのきっかけになってしまうことも少なくないのだそうです。

がんばりすぎず、楽しみながら孫育てサポート

こどもにとっては、祖父母世代と過ごす時間が増えることで、価値観や経験が広がり、祖父母世代にとっては、孫世代やママ世代を通して、地域での交流を広げることにつながって、それが地域の防犯、防災の強化につながるケースも多いようです。

こどもがお手伝いするのをサポートしたり、こどもからの質問に、時間をかけて、つきあうことができるのも、時間にゆとりのある祖父母世代ならではのよいところなのだとか。祖父母世代が昔、得意だった遊びを教えてあげると、こどもに喜ばれることも多いそうです。

2つ、気をつけなくてはいけないのは、子育て方針は親夫婦が主体なので、自分の知識や経験を押しつけないことと、がんばりすぎて疲れてしまわないようにすることだそうです。

文=水楢直見(編集部)

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