健康な体づくり
顔若返り!目もとの「たるみ」を改善する簡単トレーニングとおすすめの食べ物
コロナ禍の生活が長引く中、目もとへの注目が高まっています。例えば、上まぶたが垂れ下がると目の開きが狭くなり、老け顔の印象を強くします。こうした目もとのたるみを改善するだけで見た目の雰囲気は変わります。今回は、いつまでも若々しく見られるための簡単エクササイズとおすすめの食べ物を紹介します。
顔の「たるみ」を簡単チェック!
いくつになっても若々しく見られたいもの。しかし、実年齢よりも老けて見られて傷ついた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。老け顔に見えてしまう理由には肌のくすみやシワがありますが、大きな原因のひとつに目もとの「たるみ」があります。とくにコロナ渦のマスク着用によって、目もとのたるみが際立って老けてみられることも。まずは手鏡を用意してチェックしてみましょう。
10年後の顔たるみ度をチェックしよう!
1.手鏡を持ちます。一旦、目を閉じて顔の筋肉をリラックスさせます。ゆっくり目を開けてみましょう。正面を見ると現在の顔があります。あごや頬、目元のたるみを確認します。
2.次に鏡を下にもっていきながら、床と並行にします。上からのぞき込むように顔を真下に向けてみましょう。そこに現れるのが、10年後の顔といわれています。現在の表情筋が衰え、そのまま放っておくと未来のあなたの顔になります。
3.最後に手鏡をもったまま真上を向いていきます。それが10年前の顔といわれています。たるみが進んでいる方ほど、顔の変化が激しいと思います。
今回のチェックで大切なのは、顔の変化を確認すること。そして顔の「たるみ」が老け顔に大きく影響することを知りましょう。
若々しく見えるポイントは「目もとのたるみ」
老け顔に影響するのが目もとのたるみです。マスク着用が当たり前になったコロナ禍では、目もとの印象は重要です。ケアをしていなければ実年齢よりも老けて見られることも少なくありません。逆に言えば、目もとがスッキリしていれば若々しく見られるのです。
日頃から顔をケアしていない男性の方が老け顔に見られることは多いです。とくに意識したいのは、加齢とともに表情筋の機能が低下して起こる「上まぶた」のたるみです。上まぶたが垂れ下がると目の開き方が狭くなり、目が小さく見えます。視界を広げようと上まぶたを無理に引き上げていると、おでこのシワも増えてしまいます。
まぶたのたるみを調べるには、まゆ毛の位置に注目します。まずは目を閉じます。人差し指でまゆ毛を押さえて、おでこの筋肉を使えないようにします。ゆっくり目を開きます。瞳孔(黒目の中心部分)にまぶたがかかっていなければ正常です。かかっている場合は、まぶたのたるみが進んでいます。
たるみを改善するトレーニング
目もとのたるみ解消に効果があるとされているのが、「眼輪筋(がんりんきん)」を鍛えるトレーニングです。眼輪筋とは表情筋のひとつで、豊かな表情を作り出したり、目の周りの血流を促すなどの働きをしています。筋肉は年齢に関係なく鍛えることができます。次のトレーニングを、朝と夜に5回ずつ行ってみましょう。
目もと全体を鍛えるトレーニング
- 目を軽く閉じます。
- 目にグッと力を入れます。
- そのまま5秒間キープ。
- ゆっくり目の力を抜いていきます。
- 次に眉を上げて目を開きます
- 5秒間キープ。
- ゆっくりと自然な状態に戻します
- 5回ずつ行います。
上まぶたを鍛えるトレーニング
- 人差し指で眉の上を押さえます。
- そのまま眉をゆっくりと上げていきます
- 人差し指で上がってくる眉を下に押さえます。
- 上まぶたが伸びるところで5秒間キープ。
- ゆっくりと元に戻しましょう。
- 5回繰り返します。
下まぶたを鍛えるトレーニング
- 口を「お」の形にします。
- そのまま鼻の下を伸ばしてキープ。
- 目線を上に向けて目の下を伸ばしていきます。
- まぶしい表情をつくって5秒間キープ。
- ゆっくりと元に戻します
- 5回繰り返します。
トレーニングは無理せずに行いましょう。眼輪筋も身体の筋肉同様、筋肉痛になります。痛みや違和感があるときは休むことも大切。また目の下のたるみが気になる方は、頬のたるみ対策も一緒に行うと効果的です。
顔マッサージのポイント
顔のマッサージにはげむ女性も少なくありません。しかし、目もとの皮膚はとても薄くデリケートです。肌をこするようなマッサージは、たるみだけでなくシミやシワといった肌トラブルの原因にもなります。顔を洗うなどの動作も含めて、力加減には十分気をつけましょう。
たるみは頭痛や肩こりの原因にもなる!?
まぶたのたるみを放っておくと、頭痛や肩こり、腰痛や不眠までも引き起こす可能性があります。
その理由は、まぶたを持ち上げる筋肉には、頭部の筋肉と連動する仕組みが備わっています。そのため、まぶたを持ち上げる筋肉が強く緊張すると、反射により額の筋肉、頭の筋肉も連動して緊張するのです。
頭の筋肉の緊張が強いと、それを助けるために首から肩に掛けての筋肉まで緊張します。この状態が長く続くと、頭痛、肩こり、腰痛にまで影響してしまうのです。まぶたのたるみが原因で生活に支障をきたすような場合は「眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)」という病気と診断されます。
眼瞼下垂症とは
眼瞼下垂症とは、まぶたを開ける筋肉の作用が弱く、まぶたが下がり、眼の瞳孔にかぶさる状態です。まぶたが重く、眠そうな表情になり、まぶたが瞳孔にかかると、視界が狭くなります。
眼瞼下垂症の予防法としては、日常生活の中に読書・編み物・料理など、目線を下げるような作業を取り入れることが有効とされています。診察は、形成外科または一部の眼科で行っています。手術の際は医師とよく相談し、納得の上で受けるようにして下さい。
顔若返りの栄養素、コラーゲンを摂ろう
たるみには肌の弾力やハリが影響していますが、そのもとになるのが真皮です。真皮とは、肌の一番外側の表皮の下にある部分で、主にコラーゲンで構成されています。
ご存知の方も多いと思いますが、加齢によってコラーゲンの合成能力は低下します。表皮細胞の新陳代謝が衰えることで肌がたるんだり、表面がカサカサに乾いたりします。そのためコラーゲンを補給しておくことは、肌の若返り効果を促すためにも大切です。
コラーゲンは熱に溶ける性質があります。それを利用したのがゼリーなどを固める材料の「ゼラチン」です。コラーゲンは、もつ鍋にも多く含まれていることが知られています。これ以外にも魚の「煮こごり」は魚に含まれるコラーゲンが煮汁に溶け出して固まったものです。
肉や魚の部位では、皮や骨に近い部分にコラーゲンが多く含まれています。こうしたエキスが溶けだしたスープなど、食事から自然にコラーゲンを摂取するようにしましょう。
マスク生活が長引く中、目もとのたるみやシワを気にする方も増えています。顔立ちが急激に老けたと感じる方は、ぜひ若々しく見られるための簡単エクササイズを実践してみてはいかがでしょう。
文=大屋覚
■ Profile ■
大屋 覚(放送作家/ソーシャルワーカー)
テレビや書籍、WEBメディアを中心に活動中。医療、介護、福祉を中心に取材や執筆を行う。またソーシャルワーカーとして相談支援事業も展開している。早稲田大学・同大学院修了(博士後期課程退学)。