活躍の場を探す
まさに怪物?!
シニアモンスターズ祭 IN JAPAN ’18
「カッコイイに、年齢は関係ない」と、平均年齢60歳のシニアパフォーマーたちが集合したエンターテイメントイベント『シニアモンスターズ祭 IN JAPAN '18』開催の知らせを聞き付け、さっそく潜入取材してきました。一体、どんなことが行われているのでしょうか。
平均年齢60歳のパフォーマー集団「シニアモンスターズ」の出演メンバーたち/撮影:弓削ヒズミ
出演者全員の合計年齢は1225歳!
2018年7月23日(月)、東京・渋谷の「東京カルチャーカルチャー」にて、平均年齢60歳のパフォーマー集団「シニアモンスターズ」をフューチャーしたイベント『シニアモンスターズ祭 IN JAPAN ’18』が開催されました。
イベントには総勢21名のパフォーマーが集結。「カッコイイに、年齢は関係ない」のスローガンを掲げるシニアモンスターズから、世界からも注目されるおばあちゃんダンスユニット・TORI&BAMBOOSHOOT、ポールダンスおじさん・ashiday、天国に一番近いアイドル・myunとyayo~らが登場しました。若手56歳、最年長71歳、全出演者まさしく年齢を超越した顔ぶれです。
メンバーの合計年齢は311歳、オープニングアクトによるダンスパフォーマンス/撮影:弓削ヒズミ
2人合わせて114歳、天国に一番近いアイドル「myunとyayo~」は、昭和アイドル歌謡を熱唱。親衛隊のファンが紙テープや拍手でさらにステージを盛り立て、かつての昭和アイドルを彷彿させる/撮影:弓削ヒズミ
ストリートダンス界の金さん銀さんと呼ばれる「BAMBOOSHOOT」は、キレのあるダンス、息のあったステップでお客さんたちを魅了/撮影:弓削ヒズミ
テレビ番組でも紹介されたポールダンスおじさんことashidayさんによる妖艶?なポールダンスにフロアの視線は釘付け/撮影:弓削ヒズミ
老若男女、入り乱れてフロアでダンス
会場を見回すと、シニア世代から若者まで老若男女、たくさんのお客さんが来場してきます。用意された席が足りずに、急遽、椅子が増やされるほどの賑わいです。
シニアDJによるミュージックプレイがスタートすると、ステージ前のフロアには、若者からシニアまで、ビートに身を委ね、自由に踊り始めます。しかも、シニアたちのダンスは、ストリート系、ヒップホップ、ディスコなど、さまざまなスタイルです。ステージの合間は、常に踊る人が絶えない楽しい状況でした。
DJタイムでは、ビートの効いた楽曲に合わせて、出演者もお客さんも関係なく一緒にダンスを楽しむ/撮影:弓削ヒズミ
シニア世代の魅力が光ったステージ
もちろん、シニアモンスターズのダンサー、パフォーマーたちによるステージも熱く、年齢を感じさせないキレのある動き、逆に歳を重ねたからこそ醸し出せるオトナの余裕、シニア世代ならではの魅力が全開です。
パフォーマンス以外にも、シニアモンスターズのメンバーによるトークショーも行われました。ダンスやパフォーマンスを始めたきっかけ、若かった頃のエピソード、家族の話など、多方面に話が繰り広げられ、フロアに居た若者たちも熱心に耳を傾けていました。質問コーナーでは、人生相談のような一幕もあり、密度の濃いトークショーでした。
トークショーに登壇したシニアモンスターズのメンバーたち。「IVYルック」「ベトナム戦争」などの単語が飛び出すと、聴きなれない言葉への若者たちの反応がおもしろかった/撮影:弓削ヒズミ
やりたいことがあったら第1歩を踏み出すこと
今回、トークショーにも参加し、イベントのオープニングアクトとして、ストリート系ダンスを披露したシニアモンスターズ最年長71歳のShige-bohさんにお話を聴かせてもらいました。
シニアモンスターズ最年長71歳のShige-bohさんは、2年前にはミュージカルにも挑戦するなど、自分の活動範囲を広げる努力家/撮影:弓削ヒズミ
●ダンスを始めたきっかけは?
「おやじダンサーズ」を観て、私でも入れるかなと思いました。ダンスなんてやったことはなかったんですけど、62歳から練習を始めてみて、心の底からオモシロイ!という気持ちが湧き、そのまま、いまも続けている感じです。
ダンスを始めてから半年後、初ステージに立った時、女房や友だちが来て、歓声をあげてくれたのが、とっても気持ち良くて、それから病み付きになりました。
自分の喜びが相手にも伝わること、その反応が楽しいです。それまでは仕事ばかり、人との繋がりも少なく、このような経験ができたのは嬉しかったですね。
●今回のイベントでは、個性溢れるシニアの皆さんと一緒でしたが、どんな感想を持ちましたか?
いろんな方がいるんだなぁって、すごい、ビックリしてます。初めてお会いする方ばかりで、こんな人が居るんだと感動してます。こういうイベントに自分も出られたのも嬉しいです。
●定年退職してシニアライフを送ろうとしている人たちへアドバイスをお願いします。
いろいろとやりたいことは考えているんでしょうけど、お金がない、時間がない、女房に反対されたら嫌だなとか、周りを気にして、踏み出せないところもあるんじゃないかと思います。でも、自分がやりたいことを大事にして、まずは第1歩を踏み出すことです。それから考えてもいいと思います。私も60歳まで踏み出せないでいたので、いまでは、もったいなかったなと思ってます。
多世代だからこそ活きるシニアのチカラ
最後のステージは、シニアと若者がペアを組んでダンスバトルで激突。華麗なステップやジャンプ技など、技量を競い合う。年齢差42歳のミッチーさん(67歳)、TAYUKAさん(25歳)ペアが見事優勝/撮影:弓削ヒズミ
とにかく、終始シニアパワー全開のイベントでした。年齢が上だからといった気兼ねはなく、ダンスや音楽といった好きなキーワードで繋がった多世代コミュニティとして、心地よい一体感が、会場内には生まれていました。このような試みは、これからのシニアライフの一つの手本となるような気がしました。9月17日(敬老の日)には、第2弾が決まったそうなので、気になった人はチェックしてみてください。
出演したシニア&若者たちのフォトセッション。年齢を越えた多世代コミュニティの素晴らしさを伝えてくれた/撮影:弓削ヒズミ
文・写真=弓削ヒズミ(編集部)2018年7月23日取材
《協力》
シニアモンスターズ公式サイト