健康な体づくり

認知症なんて怖くない!?シニアにおすすめの「健康法&スポーツ」

毎日、元気に暮らしていても、フトよぎる「認知症」への不安……。高齢社会が進む中、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるとみられています。家族に迷惑をかけずにいつまでも脳もカラダも元気なまま過ごすには何をすればいいのか?ここでは、認知症予防に役立つシニアにおすすめの「健康法&スポーツ」を紹介したいと思います。

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人気急上昇!ラージボール卓球のすすめ

最近、シニアのプレイヤーが増加しているスポーツに「卓球」があります。卓球はケガのリスクが少なく脳を活性化する効果もあり、認知症予防にも効果があるとされています。なかでも、初心者でもすぐに楽しめるのが「ラージボール卓球」で、子どもや孫とも一緒に遊べることから高齢者にも人気が広がっています。

ラージボール卓球では、体全体をバランスよく使うので姿勢補正や体力向上に効果があります。またボールの飛んでくる方向によって体を動かすので動体視力、反射神経が養われ、脳も活性化するそうです

スマッシュでストレス発散!

卓球はスポーツ施設も身近にあり、ルールも理解しやすいことから手軽に始められるスポーツのひとつです。また、幅広い層と交流を広げられるのも魅力ですよね。なにより、競技性もあるので勝てばストレス解消!イライラした気分も忘れさせてくれるはずです。

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今日からできる「がんばらない健康法」とは?

スポーツは苦手だというシニアにおすすめなのが、日本医師会が推奨している「一読(いちどく)、十笑(じゅっしょう)、百吸(ひゃっきゅう)、千字(せんじ)、万歩(まんぽ)」という健康法です。 まずはご自身の生活を振り返りながら、次のクイズに答えてみましょう。

Q1 1日1回、文章を読んでいる?

Q2 1日10回、笑っている?

Q3 1日100回、深呼吸をしている?

Q4 1日1000回、文字を書いている?

Q5 1日1万歩歩いている?

いかがでしょうか?すでに日常的にやられている方も多いかもしれませんね。実はこれらが「一読、十笑、百吸、千字、万歩」健康法で、以下のようなメリットがあるんです。

一読:1日1回、新聞や雑誌・本などを読んで、認知機能を刺激させる。

十笑:1日10回、笑うことで免疫力が高まり、ガン予防に効果があり。

百吸:1日100回、深呼吸をすると自律神経の安定化、ストレス解消につながる。

千字:1日1000字、こまめに文字を書くことで認知予防につながる。

万歩:1日1万歩歩くと、メタボ対策、記憶力向上、認知症予防に効果がある。

なかでも健康な脳を保つには、深呼吸で新鮮な酸素を豊富に取り入れると良いとされています。そこで今回は「百吸」=正しい呼吸のやり方をご紹介しましょう。

深い呼吸で、心もカラダもリフレッシュ

呼吸の基本は「ちゃんと吐くこと」。まず「いーち、にー、さーん」と頭の中でゆっくりと口から息を吐きだします。息を吐きだしたら、同じように3秒数えながら、今度は鼻から息を吸い込みます。これを5~10分くらい繰り返します。 深い呼吸を心がけて行うと副交感神経が高まり、血圧は下がり、動脈中の酸素が増えます。心とカラダの緊張をゆっくりと解きほぐしていきましょう。

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ドイツ発祥!運動×脳トレ「ライフキネティック」

ドイツ発症の「ライフキネティック」という認知症予防プログラムをご存じでしょうか?
これは「簡単な運動」と「脳トレ」を組み合わせたエクササイズで、年齢・体力レベルに関わらず手軽にトレーニングできるので人気が高まっています。

お手玉トレーニングのやり方

ライフキネティックには様々なプログラムがありますが、今回は「お手玉」を使ったトレーニングを試してみましょう。

①お手玉を両手で持ちます

②それぞれを真上に同時に投げます

③落ちてきたら両腕をクロスさせて、逆の手でキャッチ

ライフキネティックのエクササイズでは、2つ以上の単純な動作を同時に行います。そして日々の活動で10分の1しか使われていないといわれる脳を活性化し、能力アップにつなげます。こうした運動×脳トレを行うことで、目からの情報を認知・判断して、身体の動作に素早く繋げる能力が鍛えられるのです。

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元気なシニアの共通点は「好奇心」

これからますます認知症予防に向けた健康法やスポーツへの関心は高まることでしょう。
シニアの中でも常に好奇心を持ちながら、新しいことに挑戦している方は若々しいです。
「面白そうだな」「気になるな」と思ったらまずはトライ!何歳になっても成長し続けることが、最大の認知症予防かも知れません。

文=サトシ

■Profile■ 
大屋 覚;パフォーマー/放送作家/介護実務者 
1989年からテレビや書籍、WEBなど幅広いジャンルの企画、構成、執筆に携わっている。2012年より大学院にて「健康福祉」の研究に取り組み、その成果を生かすライブ活動を展開している。早稲田大学、同大学院修了。静岡生。

参考:『腹式呼吸をくりかえす こころもメンテしよう 若者のためのメンタルヘルスブック』(厚生労働省)

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