社会の知識を学ぶ

冠婚葬祭の【葬】②
「死亡診断書」と「死体検案書」の違いは?

医者なら「死亡診断書」を書いてくれるだろう。そう思って頼んだところ、返ってきたのは「死体検案書」。「エッ!?」と驚くかもしれませんが、実は、こういうケースは珍しくないそうです。「死体検案書」って、そもそも何……?

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医師が「死亡診断書」を書ける場合と書けない場合

「死体検案書」と聞くと、たいていの人は驚くだろうと思います。「死因に不審なところでもあったの?」と、不安に感じる人もいるかもしれません。しかし、「死亡診断書」をとお願いした、かかりつけの医師は、「こういう場合、死亡診断書じゃなくて、死体検案書になるんですよ」と、涼しい顔でおっしゃいます。

「こういう場合」って、「どういう場合?」――というわけで、調べてみました。

「死亡診断書」は、火葬許可をもらうには、必ず必要になる書類。それを作成するのは、医師(歯科医も含みます)です。病院に用意されている「死亡診断書」を見てみると、書類の右半分の標題部分が、「死亡診断書(死体検案書)」となっています。左半分は、「死亡届」です。

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気になるのは、死亡診断書と死体検案書の使い分けです。それはやはり、事件性の有無? いえ、まったく関係ありません。

医師が「死亡診断書」を書くことができるのは、自分の診ていた患者が、その疾病に関連する原因で亡くなった時だけです。そういう場合には、医師は、書類の右半分の標題部分を「死亡診断書(死体検案書)」のように、不要なほうを2重線で消して使用するのだそうです。

それ以外のケースは、すべて「死亡診断書(死体検案書)」になる――というわけです。
「死亡診断書」ではなく「死体検案書」になるケースには、次の2つがあります。

1 診療中の患者が、その疾病と関連のない原因で亡くなった時
2 医師が生前に診療していなかった人が亡くなった時

「死体検案書」となっていても、ふつうは、「死亡診断書」として通用しますので、「死体検案書」でも驚かないでください。

文=水楢直見(編集部)

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