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《シニア・シネマ・リコメンドVol.6》『おらおらでひとりいぐも』

シニアの方に、編集部が独断で選んだ映画をご紹介するシリーズ《シニア・シネマ・リコメンド 》。今回は11月6日(金)より公開の『おらおらでひとりいぐも』。コロナ渦の自粛生活の中、孤独を感じてしまった人。パートナーに先立たれ一人暮らしになってしまった人。 もしかしたらこの映画の主人公桃子さんと同じ気持ちになったことがあるかもしれない。そんな人に是非観て欲しい。

ひとりだけれど、ひとりじゃない。
孤独の先で圧倒的な自由に辿り着いた
75歳、桃子さんの”進化”の物語。

この映画は、突然夫に先立たれてしまった75歳の女性、桃子さんが、孤独な日常の中、”心の声=寂しさ1・2・3”たちとともに過ごしたり、昔の自分や亡き夫と話すうちに自分の生き方を見つける物語です。

突然夫に先立たれてしまった75歳の桃子差さんは図書館で本を借り、病院へ行き、46億年の歴史ノートを作る毎日。大正琴や太極拳に誘われても、挑戦する気も起きず、古くなってきた車の買い替えにも乗り気になれない。そんな孤独な日常の中分身となって現れた ”心の声=寂しさ1・2・3” が桃子さんに話しかける。

茶の間の襖が開くとディナーショーが始まり、桃子さんはマイクを持ち、心の声を歌う。「ひとりだけど寂しくない。」

映画『おらおらでひとりいぐも 』のシーンより © 2020「おらおらでひとりい ぐも」製作委員会

昔の自分や旧友、亡き夫と語り合ううちに自分は孤独ではないことに気づいていく桃子さん。そしていつも桃子さんのそばにいた”寂しさ”たちは・・・

外に飛び出してしまった心の声であったり、マンモスや仙人が登場する沖田監督のエンタメ世界観も、この映画のみどころのひとつです。

映画『おらおらでひとりいぐも 』のシーンより © 2020「おらおらでひとりい ぐも」製作委員会

「桃子さん世代の方には、桃子さんを自分に重ねるのか、自分は違うと感じるのか、願わくば、少しでも分かってもらえるところがあればいいなと思っている。」 若い人には「歳を取るのって楽しいよ」と思って欲しい。 という沖田監督のメッセージ、映画を通じて受け取って欲しい。

映画『おらおらでひとりいぐも 』のシーンより © 2020「おらおらでひとりい ぐも」製作委員会

芥川賞&文藝賞をW受賞した若竹千佐子のデビュー小説、待望の映画化。

映画『おらおらでひとりいぐも 』のシーンより © 2020「おらおらでひとりい ぐも」製作委員会

原作は、55歳で夫を亡くした後、小説講座に通い始め主婦業の傍ら執筆、63歳の新人作家として注目を浴びた若竹千佐子の同名小説。本作を発表するやいなや「これは“私の物語”だ」と絶賛を浴び、史上最年長で第54回文藝賞を受賞、第158回芥川賞もW受賞し、現在60万部超えのベストセラーとなっている。日本のみならず、韓国、中国といったアジア圏をはじめヨーロッパでも翻訳版の刊行が進んでいる中、待望の映画化となった。

映画『おらおらでひとりいぐも 』のシーンより © 2020「おらおらでひとりい ぐも」製作委員会

【STORY】
昭和、平成、令和をかけぬけてきた75歳、ひとり暮らしの桃子さん。ジャズセッションのように湧き上がる “寂しさ” たちとともに、賑やかな孤独を生きる――。
1964年、日本中に響き渡るファンファーレに押し出されるように故郷を飛び出し、上京した桃子さん。あれから55年。結婚し子供を育て、夫と2人の平穏な日常になると思っていた矢先…突然夫に先立たれ、ひとり孤独な日々を送ることに。図書館で本を借り、病院へ行き、46億年の歴史ノートを作る毎日。しかし、ある時、桃子さんの “心の声=寂しさたち” が、音楽に乗せて内から外へと沸き上がってきた!孤独の先で新しい世界を見つけた桃子さんの、ささやかで壮大な1年の物語。


原作者若竹千佐子さんの息子さんは若竹さんにこう言ったそう。「どこにいても寂しいんだから、外に出たら」。その通りだと思う。
”寂しさ”たちを引き連れて映画館に足を運んでみてはいかがだろうか。

11月 6 日(金・大安) ロードショー

■映画情報
『おらおらでひとりいぐも』
公式HP :https://oraora movie.asmik ace.co.jp/
原作:若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」(河出文庫)
監督・脚本:沖田修一
出演:田中裕子
蒼井 優 東出昌大/濱田 岳 青木崇高 宮藤官九郎
音楽:鈴木正人 主題歌:ハナレグミ「賑やかな日々」(スピードスターレコーズ)
製作:『おらおらでひとりいぐも』製作委員会
配給:アスミック・エース

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