趣味や愉しみ

第3回:大人が愉しめる音楽ライブ
〜宮澤やすみ and The Buttz

音楽ライブには行ってみたいものの、なかには気後れしてしまっている人もいらっしゃるのでは? 現在、音楽ライブのスタイルや会場もさまざまで、大人(シニア)だからこそ、行って欲しいスポットになっています。このコーナーでは、大人が愉しめる音楽ライブをご紹介していきます。

2017年4月8日、浅草 Buttobiでのライブ

2017年4月8日、浅草 Buttobiでのライブ/撮影:弓削ヒズミ

神仏ミステリーとライブを一緒に愉しむ

宮澤やすみ and The Buttz at 浅草 Buttobi/2017年4月8日

音楽といってもさまざまなジャンルやスタイルがありますが、今回、ご紹介するThe Buttzは、仏像ソングを歌ったり、神仏にまつわるトークを繰り広げる異色なバンドです。そのバンドを率いるのは、4月6日の記事『歩きながら小旅行 「安・近・短」が魅力の散策ツアー』に登場した、宮澤やすみさん。「歌う神仏研究家」という肩書きは、ここから来ています。

4月8日に行われた「仏像バンド“The Buttz”と行く浅草寺さんぽ&フラワーパーティ」は、2部構成になっていて、第1部は、浅草寺を散歩しながら、江戸最古の浅草寺の秘密や、仏像にまつわる謎について宮澤やすみさんたちが案内。第2部は、カフェスペース「浅草Buttobi」で、仏像バンド“The Buttz”によるトーク&音楽ライブです。

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宮澤やすみの弾く三味線は、アンプに繋ぐことができるエレキ三味線で、歪ませたロックなサウンドも奏でることができる。2017年4月8日、浅草 Buttobiでのライブ/撮影:弓削ヒズミ

浅草寺の謎を訪ねて境内を散策

この日は、都内のいたるところで、お花見シーズンのピークを迎え、正直、人が集まるのか不安視されていましたが、いざ、当日受け付けてみれば、20人近い老若男女が集まりました。

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これから浅草寺の本堂を見学する前に、見どころを説明している宮澤やすみさん/撮影:弓削ヒズミ

第1部は、浅草寺の境内をゆっくりと散策。ふつうの観光であれば、本堂にお参りしておしまいですが、神仏と江戸ミステリーに詳しい宮澤さんたちと一緒なら、境内の要所要所にある不思議なポイントを解説してくれます。女性へのご利益がある淡島堂、金運が授かる6体合体のカンカン地蔵、縁結びの久米平内堂など、あらためて浅草寺の奥深さと魅力を発見しました。

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桜が咲き誇る境内には、たくさんの観光客が詰め掛けるが、解説をしてくれる場所には、人が少ない。まさに浅草寺の穴場を紹介してもらった/撮影:弓削ヒズミ

「オープン・ザ・ドア!」の大合唱

第2部は、浅草六区にあるカフェスペース「浅草Buttobi」へ移動。4月8日は「花祭り」、お釈迦様の生誕を祝い、フラワーパーティがはじまります。キリスト教がクリスマスなら、仏教はブディスマス? そんな冗談をいいながら、全員で乾杯。仏像トークを挟みながら、The Buttzが仏像ソングを演奏します。

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パーカッションのMr. Tsubakingさんによる法要や、散策ツアーで説明したなかから出題されるクイズコーナーもあり、盛りだくさんの内容/撮影:弓削ヒズミ

阿修羅の苦悩と哀愁を歌った仏像ロックバラード『Ash-La la la』、飛鳥・橘寺でのひとときをボサノバで歌った三味線仏像ソング『如意輪のまどろみ』、代表曲『ご開帳ブルース』では、各寺のご開帳日を次々と歌い、全員で「オープン・ザ・ドア!」と大合唱。仏像ソングのオンパレードです。

2017年4月8日、浅草 Buttobiでのライブ

会場一体となって大合唱。2017年4月8日、浅草 Buttobiでのライブ/撮影:弓削ヒズミ

参考動画

宮澤やすみの「仏像ライブ」ダイジェスト/提供:宮澤やすみ

阿修羅イメージソング「Ash-La La La」 宮澤やすみ and The Buttz(OFFICIAL)/提供:宮澤やすみ

イベントは全体的に、ゆるりと進行され、世代を問わず参加しやすいものだと思います。お客さん、出演者の距離の近さ、フロアもステージ上も笑いが絶えない、終始、いい雰囲気のライブでした。

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宮澤やすみ and The Buttzのメンバー、左から、Mr. Tsubaking (Perc)、サトウトモミ(Bass, Cho)、宮澤やすみ(Vo, 三味線, 歌う仏像研究家)、家永サンシャイン(G, Cho)/撮影:弓削ヒズミ

このような散策ツアーとライブのスタイルは、まだまだ続けるとのこと、その際は、ぜひ、参加してみてはいかがでしょう。あらたな音楽と仏像の魅力に気づかせてくれるかもしれませんよ。

文・写真=弓削ヒズミ(編集部)2017年4月取材

第1回:大人が愉しめる音楽ライブ〜TAKiO BAND(伊藤多喜雄)
第2回:大人が愉しめる音楽ライブ〜Rui

関連記事=2017年4月6日『歩きながら小旅行 「安・近・短」が魅力の散策ツアー』


■ Profile ■
宮澤やすみ(みやざわ・やすみ)

歌う神仏研究家、小唄師範、三味線奏者。
“歌う神仏研究家”としても知られ、仏像バンド「宮澤やすみ and The Buttz(ザ・ブッツ)」結成。各地の寺社ご当地ソングを制作し歌う。
NHK「ひるまえほっと」準レギュラーをはじめ、 テレビ・ラジオ出演や講演多数。トーク、執筆、イラスト、音楽など幅広い分野で寺社や仏像の楽しさ、奥深さを伝えている。
2008年小唄扇派師範取得後、古典からエレキ三味線を駆使したロックまでジャンルを超えて活動中。2010年から無声映画の伴奏楽士を務め、活動弁士・片岡一郎氏と共にドイツ、イタリア、オランダで公演、国内では歌舞伎座公演。現代映画にも楽曲提供。ほか多ジャンルのアーティストと共演。
公式サイト

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撮影:弓削ヒズミ 撮影協力:五百羅漢寺

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