趣味や愉しみ
東京散歩 Vol.2/高輪橋架道橋
いま話題になっている東京のスポットやイベントに行き、リポートしていく不定期企画「東京散歩」。週末などのお出かけの参考にでもしていただければ幸いです。今回は高輪(東京都港区)にある名物ガード「高輪橋架道橋」へ行ってきました。
高輪橋架道橋は、タクシーの抜け道として有名なだけあり、通行する車両はタクシーが多いような印象/撮影:弓削ヒズミ
天井スレスレ、都内有数の低さを誇るガード
都営浅草線・京浜急行「泉岳寺」駅から歩いて数分、山手線、京浜東北線などJRの線路下を通るのが「高輪橋架道橋」です。なぜ、このガードが有名なのかといえば、その天井高にあります。なんと、高さ制限1.5m、少し背の高い人なら、ちょっと頭を屈めて歩くほどの高さです。
高輪橋架道橋の高輪側からの入口。カーナビで誘導されるものの、高さ制限を見て、引き返す車もあるという/撮影:弓削ヒズミ
高輪橋架道橋の芝浦側からの入口。看板をみると、ガード天井にぶつける案件が多いことがうかがえる/撮影:弓削ヒズミ
じつは、このガード、車も通行します。高輪側から芝浦側に抜けられる一方通行の道路なので、タクシーの抜け道として、よく使われているのです。昔は、その低さからタクシーの上に付いている社名灯が天井にぶつかり壊れることもあったようで、別名「提灯殺し」のガードと呼ばれていたとか。
天井とタクシーの社名灯の隙間はギリギリ。ほとんどのドライバーは慎重に運転するが、中には、あまりスピードを緩めることなく通行するベテランドライバーも見受けられる/撮影:弓削ヒズミ
実際にガードを歩いてみましたが、天井はかなり低く、しかも距離は約230mもあるので、長いトンネルのようでした。一般女性の平均身長であれば、特に屈む必要はない感じです。自転車で通行するには、ちょっと怖い気もしますが、そのままスピードを出しながら通行する自転車もいました。
意外とガードの距離は長く、昼間でも薄暗い。ちょっと閉所恐怖症の人は気をつけたほうがいいかもしれない/撮影:弓削ヒズミ
再開発工事でガードが消えてしまう
この名物ガード「高輪橋架道橋」ですが、再開発のため、なくなってしまいそうです。東京五輪にあわせ、2020年に「品川」と「田町」の間に新駅が設置される予定となっており、再開発工事着工も間近といわれています。
ガードの上を通過する山手線。数多くの車両が通過するので、交通系マニアにもおすすめのスポットだ/撮影:弓削ヒズミ
どことなく昭和の雰囲気が残る名物ガード、なくなってしまう前に、一度、通行してみませんか。
文・写真=弓削ヒズミ(編集部)2017年6月14日取材
高輪橋架道橋
場所=東京都港区高輪2-19-11
交通=都営地下鉄浅草線・京浜急行「泉岳寺」駅A4出口より徒歩約3分
※ガードを通行する際は、車にお気をつけください。