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《シニア・シネマ・リコメンドVol.10》『エンドロールのつづき』

爺ちゃん婆ちゃん.comが厳選した新作映画をご紹介するシリーズ《シニア・シネマ・リコメンド 》。今回は夢をつかんだ少年の実話から生まれた感動作『エンドロールのつづき』をご紹介します。

あなたは、悪事を働いてしまうほど何かに夢中になったことはあるだろうか?この映画は自然豊かなインドの田舎を舞台に、9歳の少年が一目惚れしてしまった「映画」のために、時に悪事を働き叱られながらも諦めずひたむきに情熱を注ぐ姿を描いている。純朴な少年と、手を差し伸べつつも踏み込み過ぎず程よい距離感を保とうとする周りの人達の関係性は少し懐かしさを覚える。SNS等が蔓延し混沌とした現代社会によってつくられた、歪んだ感情や価値観がリセットされ、本質は何かということを考えさせてくれる。勝手な見方かもしれないが、もっと素直になりなさい。もっと我儘に生きなさい。と言っているようにも感じた。

そんなどこか懐かしく忘れてしまった大切な何かを思い出させてくれる映画 『エンドロールのつづき』は 2023年1月20日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開です。

Introduction

ALL RIGHTS RESERVED ©2022. CHHELLO SHOW LLP

 チャイ売りの少年が映画と出会い、やがて世界で活躍する映画監督になる――。監督自身の驚くべき物語を映画化し、本年度アカデミー賞®国際長編映画賞インド代表に選出!世界中の映画祭で5つの観客賞を受賞し、さらにバリャドリード国際映画祭では最高賞にあたるゴールデンスパイク賞をインド映画として初めて受賞するなど、世界中の映画祭から喝采を浴びた話題作。大きな夢を抱く主人公には3,000人の中から選ばれた新たな才能、バヴィン・ラバリ。そして“映画”への溢れんばかりの愛情を込めて本作を監督したのは、主人公のモデルでもあるパン・ナリン。観客が一体となった映画館、スパイスたっぷりの手料理、陽気な音楽とダンス…どこか懐かしいインドの魅力が満載で贈る、幸せで希望溢れる物語が誕生した。

STORY

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 9歳のサマイはインドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものだと思っているが、ある日特別に家族で街に映画を観に行くことに。人で溢れ返ったギャラクシー座で、席に着くと、目に飛び込んだのは後方からスクリーンへと伸びる一筋の光…そこにはサマイが初めて見る世界が広がっていた。映画にすっかり魅了されたサマイは、再びギャラクシー座に忍び込むが、チケット代が払えずにつまみ出されてしまう。それを見た映写技師のファザルがある提案をする。料理上手なサマイの母が作る弁当と引換えに、映写室から映画をみせてくれるというのだ。サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を抱きはじめるが――

作品情報

『エンドロールのつづき』(英題:Last Film Show)
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/endroll/
監督:パン・ナリン
出演:バヴィン・ラバリ
2021年/インド・フランス/グジャラート語/112分/スコープ/カラー
/ 5.1ch/英語:Last Film Show/日本語字幕:福永詩乃
応援:インド大使館
配給:松竹
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