高齢者の出品も上昇中、そのメリットは？

こんにちは！ライターのサトシと申します。

みなさん、フリマアプリって利用されていますか？

フリマアプリとは、フリーマーケットのように個人売買がスマートフォンでできるサービスのこと。僕の周りでも「便利だよ！売れるよー！」という声をよく聞くようになりました。

フリマアプリといえば「メルカリ」や「ラクマ」「ヤオフク！」「 PayPayフリマ 」などが有名ですよね。

けれども、僕は「やってみたいな～」と思いながらも先延ばしにしていました。なぜなら、面倒くさいから(笑)　。

スマホもそれほど得意じゃないし、出品の仕方や梱包作業とかも手間がかかりそうなイメージだったのです。

きっかけは、タンスのこやし

きっかけは、愛犬の洋服でした。

というのも、大掃除で整理をしていたら、サイズアウトして着られなくなった服が大量に出てきたのです！どんだけーです。

それでも、思い出がたっぷり詰まっているので捨てるのも忍びない。

そこで、このままタンスの肥やしにするよりは、メルカリで売ってみようと思ったのです。

「隠れ資産」50万円。60代以上・女性のタンスは宝の山

ちょっと話がそれますが、日本全国の「かくれ資産」は、なんと推計37兆177万円！一世帯あたり約70万円もあるのだそうです（出典：メルカリHP）。

隠れ資産とは、家の中に眠る不要品の価値総額のことで、金融・不動産に続く第三の資産と言われています。部屋を見回してみると書籍や服飾雑貨、CD、ゲームなど家庭に眠っている「隠れ資産」は意外に多いのです。

ちなみに隠れ資産が最も多いのは、60代以上の女性で一人あたり約50万円。これは10代の3.5倍にもあたります。アクティブシニアはここでも存在感を発揮しています！

今回はペット用品の「隠れ資産」がきっかけでしたが、今後は終活や生前整理などの時にも役立ちそうなフリマアプリ。

インターネットで検索してみると、メルカリでは認定講師と一緒にアプリを操作しながら基本的な使い方を学べる「無料の教室」が各地で開催されていました。

これは、体験するしかない！

メルカリ教室（無料）を初体験すると

今回、参加したのは明治安田生命保険相互会社横浜支社の横浜北営業所で開催されたメルカリ教室です。

会場入り口では、メルカリスタッフと明治安田生命の方がにこやかに迎えてくれて、緊張感もほぐれます。

当日までに準備しておくのは、

●メルカリのアプリのインストールとユーザー登録。
●筆記用具
●出品したい商品（１～３品）

アプリ登録は面倒くさいかなと思いましたが、びっくりするくらい簡単でした。

メルカリ　アプリ会員登録の手順

グループワークで眠気が覚める！？

教室では、認定講師が専用テキストやボードを用いて、メルカリで出品するまでの流れを説明していきます。

なんだが眠くなりそうだなーと思っていたら、「では、グループを作りましょう」との指示がありました。そこで参加者４～５人がグループとなり、自己紹介するよう促されます。

内容は自分の「ニックネーム」と「出品する商品の紹介」。こんな感じです。

「サトシです。チワワの洋服持ってきました。よろしくお願いします！」

簡単な挨拶を交わすと、参加者同士の距離がグッと近くなります。講義中に、何度もグループで相談する時間が設けられているので、お互いの商品について質問したり、会話が弾むとだんだんと楽しくなってきました。

僕のグループは男性2名、女性3名。

それぞれ持参していたのは、手作りのぬいぐるみや若者に人気の靴下、バッグ、ヘルスケア商品などでした。

ちなみに、下記はメルカリで出品が禁止されているもので出品物がこれらに当てはまらないか確認が必要です。

　●偽ブランド品・正規品と確証がないもの 知的財産権を侵害するもの

　● 窃盗品など不正な経路で入手したもの

　● 犯罪や違法行為に使用される、またはその恐れがあるもの

　● 危険物や安全性に問題があるもの

　● アダルト・児童ポルノ関連

　● モラルに反するもの

　● 下着やスクール水着・体操着などで使用済みのもの

　● 医薬品や医療機器

売るために必要な３つのコツ

メルカリで売るためには主に「写真の撮り方」、「価格設定」、「商品情報」が大事になります。

メルカリに出品してもなかなか売れない…という声もあるそうなので、最低限この３つのコツは押さえたいです。

①「売れる」写真の撮り方

メルカリアプリの商品を撮影するのは、超簡単です。しかも撮影した画像を登録するとAI（人工知能）がカテゴリーなども選んでくれるので、大変便利です。

写真は、メルカリ以外のフリマサイトを利用するときにも重要なので覚えておいて損はなさそうです。

＜ポイント！＞

～撮影前の準備～
商品をキレイな状態にすること。衣服はアイロンでシワを伸ばしたり、出来るだけ汚れも取ります。

・なるべく明るい場所で見えやすく撮影する。（商品の魅力が伝わります。）
・余計なものが写りこまないようにして、商品の全体が分かるように意識する。
・いろいろな角度や距離で何枚も撮影する。（トラブルを事前に防げます。）
・傷や汚れのある場所もしっかり撮る。（購入者とのトラブルを避けられます。）

購入する側になると「色がヘン！傷がある！」など写真と違うとガッカリしますものね。

②冷静な判断で価格設定

出品する際に難しいのが、価格設定ですよね。本人には思い入れがあっても、他の人にとっては「中古品」なので、冷静な価格付けが必要になります。

金額は出品者が自由につけられますが、相場を把握していないと売れにくいです。

＜ポイント！＞

・類似商品を検索して「SOLD」になっている物の価格を参考にする。
・送料は出品者が負担する。

メルカリでは出品者が送料を負担する方が売れるそうです。そのため、下記金額で販売価格を設定することをおすすめします。

　売れて欲しい商品代金＋送料代金＋10％のメルカリ手数料

③商品情報の上手な書き方

商品情報には、「どんな商品なのか、なぜ出品しているのか」を簡単に分かりやすく伝えましょう。

＜ポイント！＞

・検索されそうな言葉を商品名にして、文字や写真で商品がイメージできるように書く。

・サイズや規格、買った時期、新品の販売価格を書く。

・（大事）傷などの都合の悪いことでも注意点を伝える。

偽りや隠しごとが発覚すれば返品トラブルに発展したり、リピート購入されなくなります。最悪、通報や利用制限などもあるので気をつけましょう。

類似商品で売れている出品者の説明文を参考にするのも良さそうです。

ついにメルカリ、初出品！！

講義もいよいよ終盤。

グループワークでのアドバイスもあり、チワワの洋服を3点セットにして販売することにしました。

価格は高めかな？と思いましたが、まずはお試し。

グループの仲間も写真撮影、価格設定、商品情報の入力を終えました。
ドキドキドキ……　

そして講師の合図で一斉に出品です。

ついにメルカリデビューを果たしました。

あとは結果を待つだけです。初めてチャレンジした他の参加者も満足そうでした。

メルカリ教室に参加した感想は？

この日、メルカリ教室に参加した方にインタビューしてみました。

女性：メルカリ教室に参加して分からないことが解消されました。これから積極的に利用していきたいと思います。売れたらオイシイものを食べたいです。

男性：以前、商品を購入したことがあり、出品にも興味が出てきたので参加しました。いろいろと手続きが面倒だなと思っていたのですが、今日の説明を聞いて、そうでもないなと。上手く利用して小遣い稼ぎになればいいですね。

シニア層の利用は増えている

メルカリを活用して、レコードや美術品、ゴルフなど趣味に関連する商品を出品するシニアも増えています。

「スマホの操作はちょっと……」と不安な方は、各地で無料の教室が開かれているので、実際に参加して体験すると良いかもしれません。

メルカリ教室を開催している明治安田生命保険相互会社・横浜北営業所の河内里織さんは、シニア層の利用は目立ってきたと語ります。

河内さん：教室には毎回、中高年の方も多く参加されています。会場では特別ブースを設けて血管年齢の測定を無料で試してもらえるような工夫もしています。保険会社としてもアクティブシニアの動向には注目しています。今後も明治安田生命横浜北営業所としてはさまざまなイベントを企画しております。

メルカリ活用で一石二鳥

今回、メルカリにチャレンジして得たことは多いです。改めて自宅をチェックするとタンスの肥やしになっている物がたくさんありました。

後回しになっていた不要品の整理が進み、片付けが楽しくなりました。

捨てる物と残す物の判断基準が前よりも明確になって、部屋の中がスッキリしました。それで、お小遣い稼ぎになれば一石二鳥ですしね。

あとは商品が売れるかどうか？　次回、報告したいと思います！

※ 新型コロナウイルスに対する感染被害抑止とお客さまの安全確保を最優先に、2020年2月22日(土)から2020年3月31日(火)の期間に開催予定のメルカリ教室は中止になっていますので予約前に開催の有無をご確認ください。

取材・文＝大屋覚

＜参考＞

無料のメルカリ教室のサイト：みんなのメルカリ教室
　https://pj.mercari.com/mercari-spot/school.html

メルカリのサイト
　https://www.mercari.com/jp/

■Profile■

大屋　覚（放送作家・ライター）
テレビや書籍、Webマガジンを中心に活動中。医療・福祉・介護分野を中心に取材や執筆を行う。NHK、民放キー局の情報番組やスポーツ番組なども手がける。早稲田大学・同大学院修了。静岡生。